長時間の座り仕事で滞りがちな血行を促進する簡単セルフケアと習慣
座り仕事で「血行不良かも?」と感じていませんか?
長時間座ってPC作業を続けていると、足が冷たい、むくんでいる、体が重だるい、肩や首がこりやすいなど、様々な体の不調を感じることがあるかもしれません。これらの不調は、座りっぱなしによる血行不良が原因の一つとして考えられます。
なぜ座り仕事で血行が滞りやすいのか
私たちの体では、血液が心臓から全身に送られ、酸素や栄養を運び、老廃物を回収しています。特に下半身では、ふくらはぎなどの筋肉が収縮・弛緩するポンプ作用によって、重力に逆らって血液を心臓に戻すのを助けています。
しかし、長時間座ったままだと、これらの筋肉があまり使われず、ポンプ作用が十分に働きません。また、座っている姿勢によって血管が圧迫されることもあり、血流が滞りやすくなります。これが、体の冷えやむくみ、重だるさなどの原因となる血行不良を引き起こすのです。
座り仕事中の血行不良を和らげる簡単セルフケア
オフィスや自宅で、休憩時間や作業の合間に手軽にできる、血行促進のためのセルフケアをご紹介します。座ったままでも、短時間で効果を実感しやすい方法を選んでいます。
1. 足首回し(座ったまま)
足首を回すことで、下半身の筋肉、特にふくらはぎのポンプ作用を促し、滞りがちな血流を改善します。
- 椅子に座ったまま、片方の足を床から少し浮かせます。
- つま先で円を描くように、足首をゆっくり大きく10回ほど回します。内回し、外回し、それぞれ行います。
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反対の足も同様に行います。
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ポイント: 足首だけでなく、足指も意識して動かすとより効果的です。呼吸を止めずに行いましょう。
2. ふくらはぎの軽いマッサージ(座ったまま/立った状態)
ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、血行促進に重要な役割を果たします。
- 椅子に座ったまま、片方の足のふくらはぎに両手を添えます。
- 足首側から膝の裏側に向かって、優しくさするようにマッサージします。軽く揉むのも良いでしょう。
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反対の足も同様に行います。立った状態でも行えます。
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ポイント: 強く揉みすぎず、心地よいと感じる強さで行ってください。
3. 肩回し(座ったまま)
首や肩周りの血行が滞ると、肩こりや頭痛の原因にもなります。肩を回して上半身の血行を促しましょう。
- 椅子に座ったまま、背筋を軽く伸ばします。
- 両肩の力を抜き、前回しにゆっくりと5~10回回します。
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次に、後ろ回しにゆっくりと5~10回回します。
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ポイント: 肩甲骨を意識して、大きく動かすことを心がけましょう。
4. グー・パー運動(座ったまま)
手や指先の血行促進は、キーボード操作による疲れの軽減にもつながります。
- 両手を前に伸ばすか、楽な位置に置きます。
- 指をしっかり握って「グー」の形を作り、数秒キープします。
- 次に、指を思い切り開いて「パー」の形を作り、数秒キープします。
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この動きを10~15回ほど繰り返します。
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ポイント: 指先まで血が巡るのをイメージして、力強く行います。
5. 軽いその場足踏み(立った状態)
可能であれば、席を立って軽い足踏みを行うと、全身の血行促進に効果的です。
- 椅子の横やスペースのある場所で立ちます。
- 腕を軽く振りながら、その場で足踏みをします。
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1分程度、リズミカルに行います。
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ポイント: 無理のない範囲で、軽く弾むように行うとより効果的です。
日頃から意識したい血行促進のための習慣
セルフケアだけでなく、日々の習慣も見直すことで、血行不良の予防につながります。
- 定期的な休憩と短い運動: 1時間に一度は席を立ち、数分程度の軽いストレッチや足踏みなどを行いましょう。
- 正しい姿勢: 座り姿勢が悪く、体が圧迫されると血行が悪くなります。骨盤を立てて座る、膝の角度を90度にするなど、血行を妨げにくい姿勢を意識しましょう。
- 体を冷やさない工夫: 特に足元や首元を冷やさないように、ひざ掛けやカーディガンなどを活用しましょう。
- 適度な水分補給: 水分が不足すると血液がドロドロになり、血行が悪くなることがあります。こまめに水分を摂ることを意識しましょう。
- 締め付けの少ない服装: 体を締め付けるような服装は血行を妨げる可能性があります。ゆったりとした服装を選ぶようにしましょう。
まとめ
長時間の座り仕事による血行不良は、様々な体の不調を引き起こす原因となります。今回ご紹介したような、座ったままや短時間でできる簡単なセルフケアを日々の習慣に取り入れることで、血行を促進し、体の重だるさや冷え、むくみなどの不調を和らげることが期待できます。
まずはできることから、少しずつでも実践してみてください。継続することで、体調の変化を感じられるはずです。もし強い痛みやしびれがある場合は、自己判断せず専門家にご相談ください。